こんにちは、塚田です。
2月の相場は緩慢な動きが続いていましたが、やっと動き出してきましたね。
今は相当やりやすい感じに変わってきたと思います。
さて今回は、オープンオーダーとオープンポジションについて質問をもらったので、ちょっと考えてみたいと思います。
オープンポジションとオープンオーダー
市場心理を考えるデータの一つとして、オープンポジションとオープンオーダーが存在します。
このデータはOANDAが提供するデータが有名です。
>>>OANDAの未執行注文(Open Orders)と未決済ポジション(Open Positions)
このデータはマーケット全体のデータではありませんが、Oandaとそのグループ会社のデータを集計し公開されたものです。
右にOpen Positions(オープンポジション)、左にOpen Orders(オープンオーダー)と2つのグラフが並んでいます。
オープンポジションの考え方(未決済ポジション)
右側のオープンポジションのグラフが未決済のポジションになっています。
未決済のポジションですから、反対売買を行っていない状態のポジションのことですね。
これをマーケットの縮図として考え、「他のプレイヤーのポジション状況をグラフで確認し、利用できないか?」というのが一般的な考え方としてあります。
このグラフを見ると、オープンポジションの右半分がLong(買いポジション)で、左がShort(売りポジション)です。
そして、グラフの色がオレンジ色になっている場合は含み益になっているポジション。
青色になっている場合はその価格帯の含み損ポジションを抱えていることになります。
この上のグラフの場合は、ショートの含み益のポジションが現在価格より上に存在し、反対にロングの含み損のポジションが現在価格より上に積み上がっていることから、現在の相場が下降トレンドになっていることが分ります。
これが、逆に下側にボリュームが変化していれば、相場が上昇トレンドになっていることが判断できます。
オープンオーダーの考え方(未執行注文)
そして左側のオープンオーダーの方は、未執行の注文をグラフにしたものです。
つまり指値注文や、損切り注文が発注されているが、それがまだ執行されていない状態の注文を集計したものになります。
見方はこのようになっています。
これらオーダーのボリュームを表したものですから、普通に考えると指値が厚いレベルでは反転が予想され、
逆指値が厚いレベルでは、そのポイントを抜けることによって、損切りが誘発されレートが走りやすいと考えることができます。
また、逆指値が厚いオーダーレベルを狙ったストップハンティングにより、厚いオーダーを狙うような動きが発生するとも考えれます。
実際に使えるのか?
このような考えができるので、これらのデータがあれば、「相場が動き出すポイントが分るんじゃないか?」と皆が考えると思います。
オープンオーダーのボリュームと分布を活用して、逆指値を狙うストップハンティングの動きについていく。
あるいは、指値が厚いレベルを狙って逆張りを仕掛ける、などの戦略が考えられますね。
しかし、実際にこのオーダーを活かし収益を上げるのは簡単なものではありません。
なぜなら未執行のオーダーは、見えているものが全てでは無いので信頼に欠けますし、未決済のポジション状況もリアルタイムのものではないからです。
完全なリアルタイム指標では無いので、常に変化する相場状況と合わせて利用していくのは中々難しいと考えています。
これを見れば、「相場の転換となる節目が分るかも?」と安易に考えてしまいがちですが、実際に価格が大きく走り出すレートはオーダーとは違ったポイントになっています。
実際は、もっとシビアに大衆の裏をかく、ポジションの巻き返しが起きるレベルや取引ボリュームを想定することが必要になります。
オーダーを知っているからといってそれだけで利益に結びつくことがないのは確かです。
私は、売買に必要な情報は少なければ少ないほど良いと思っていますので、これらのオーダー情報は活用していません。
多ければ混乱しますし、真に重要な動きを見落としてしまうからですね。
とはいえ、何でも研究してみるのは大事だと思いますし、人によっては上手く活かせる人もいるかもしれません。
売り買いをする人の立場になって考えてみることは重要なので、これも市場心理を考えるきっかけになるのかなと思います。
PS2
ブローカーについての質問を良くいただきます。
今は国内の業者を使うメリットが消滅しつつありますが、最近は色々な規制も絡み海外口座選びは難しくなっていますね。
このブログであまりブローカーを紹介しないのは、実はブローカーを紹介すること自体に不都合があるからです。
日本人の利用者が広がりすぎれば、当局による制限がかかる可能性があるので一番良いところは紹介したくてもできないのです。
死活問題なので。
海外業者のリスクで一番大きいのは出金リスクですから、出金が確実にできるのであれば及第点だと思います。
そのあたりに気をつけながら、情報収集をし、実際に自分で利用してみるのが一番です。