安倍首相が歴代最長となる任期を務め、辞任の意向を示しました。
安倍政権になってからの実績をみると、日経平均株価8,500円→24,000円、自殺者数27,858人→20,169人、完全失業率4.3%→2.4%、中小企業の倒産8,235件→12,077件といった実績を残しています。
体調が優れない中、激務をこなしていたのだと思うと、本当に頭が下がります。
安倍首相、長い間お疲れ様でした。
マーケットは、安倍首相辞任のヘッドラインを受けて、日経平均は大幅安、為替は円高で推移しました。ドル安も同時に進行し、ドル安円高で、ドル円は急落。105.20まで下落しました。
円(JPY)に関しては、政治が変化するので、為替も節目になるかもしれません。
ジャクソンホール会議を終え、今後のビューを考えてみたいと思います。
8/27(木)に、例年以上に注目が集まるジャクソンホール会議が開催され、パウエル議長の講演が行われました。
ジャクソンホール会議は毎年8月に開催され、中銀総裁や、政治家などの要人が集まり経済政策をレビューするものです。
レビューでしかないので、金融政策を新たに決定するわけではありませんが、会議の中で金融政策を示唆することはあります。
今回は新型コロナウイルスによる影響で会議もリモートになり、FRB議長によるオンライン講演が予定されていたので、例年以上に注目が集まりました。
講演では、パウエル議長が、「インフレは期間平均2%を目指す」と発言。平均して、インフレ率が2%になればよい、ということなので2%を超えるインフレも容認するという姿勢です。
インフレの容認ということですから、利上げはしない、(金融緩和の縮小は当面ないことを示唆)ということで、マーケットは発言に反応しました。
一時的に行って来いの相場状況となりましたが、中、長期的なビューは金融緩和路線継続なので、ドル安の目線は変わりません。
ただ、市場の目線が全てドル安に傾いているので、一旦大きなドルの戻り(ドル買い↑)があるのでは?とも思います。
今、注目が集まるのは、やはり米国株でしょう。
連日最高値を更新し続ける米国株式相場ですが、過剰流動性で上がっているので、どこかで大きな調整があると考えています。
米国株が堅調な間は、ドル売りで、米国株が調整する兆候が現れれば、ドル買いというスタンスをメインシナリオとして想定しています。
今はドル安にセンチメントが偏っており、その反動で急に流れが変わる可能性もあり、USDのビューには注意が必要です。
ドル円に関しては、米国のドル売り圧力に加えて、安倍首相の辞任による円高圧力もあり、しばらく上値が重い展開が予想されます。