FX初心者が覚えるべきチャートパターン|反転・継続パターンを理解しよう

FXでは高値と安値を結んだ線であるチャートの形から分析する、チャートパターンという分析方法があります

チャートの形には「この形になると上昇する」「この形は下落する」などの将来的な値動きを示唆するいくつかのチャートパターンが存在し、エントリータイミングを決定するサインとして用いられます。

実際にFXを始める前に、代表的なチャートパターンは相場認識の為に頭に入れておいた方がよいでしょう。

FX初心者の方が覚えるべきチャートパターンを分かりやすく解説していきます。

(参考リンク)「ロールリバーサル」FXで活かす方法をプロの視点で徹底解説。

チャートパターンとは?

チャートパターンとは、株価や為替の高値と安値を結ぶことで資産のチャート上に繰り返し現れる形を言います。

チャートパターンを分析することで、相場全体の大まかな流れをつかめます。

まずはチャートに関する基本的な用語や確認方法などについて詳しく解説します。

 

上昇ウェッジ下降ウェッジとは?

チャートパターンを読む時に重要なワードが「ウェッジ」です。

ウェッジは「くさび形」という意味であり、チャートの先端が尖っているのが特徴です。

また、ウェッジが先細っていくと出来高が減少していることを現しています。

ウェッジは上昇ウェッジと下降ウェッジに分けられます。

上昇ウェッジとは、上値と下値を切り下げながら下降している形であり、下降ウェッジとは上値と下値を切り下げながら全体的に下落している形です。

また、上昇ウェッジと下降ウェッジは基本的に上下いずれにもブレイクせずに揉み合います。

そのため、どこかのタイミングでブレイクして大きな動きを見せ予兆となります。

 

チャートパターンはインジケーターでも認識できる

チャートパターンはインジケーター(チャートの動きを分析するための指標)を使えば自動的にチャートパターンを認識し、該当するチャートパターンになったら自動描画してもらうこともできます。

FX業者のFX取引ツールの中にはインジケーターが搭載されているものが多いので、チャートパターンを自動的に認識させることは簡単です。

しかし、インジケーターが示すチャートの意味やその後どんな展開が期待できるのかを認識しなければ意味がありません。

そのため、代表的なチャートパターンとその意味についてしっかりと理解しておくことが重要です。

 

初心者が覚えるべき反転パターンのチャート6選

FX初心者の方は、まずは以下の6つのチャートパターンを覚えましょう。

 

  • ヘッド&ショルダー
  • 逆ヘッド&ショルダー
  • トリプルトップ
  • トリプルボトム
  • ダブルトップ
  • ダブルボトム

 

これら6つのチャートパターンを覚えることで、「この後上昇に転じるかもしれない」「下落する可能性がある」などの上昇や下降の兆候をつかめます。(あくまで兆候であり、必ずそうなる訳ではありません)

そこで、初心者が最低限覚えるべき反転を示す6つのチャートパターンの形状について詳しく解説します。

 

ヘッド&ショルダー

ヘッド&ショルダーとは、真ん中に高い山があり、高い山の左右にそれぞれ低い山があるチャートパターンです。

ヘッド&ショルダーは売りのサイン(兆候)となるチャートパターンと言われています。

高い山の安値2つを結んだラインがネックラインとなり、ネックラインを割り込むと下降トレンドになり、売りのサインです。

 

逆ヘッド&ショルダー

逆ヘッドショルダーとは、その名の通りヘッドアンドショルダーの逆のチャートパターンです。

真ん中に最も深い谷があり、その左右に浅い谷があります。

深い谷の高値を結んだ線がネックライン(トレンドの転換点)となり、こちらは買いのエントリー(新規取引の開始)になるチャートパターンです。

ネックラインを超えると上昇トレンドになる傾向があります。

 

トリプルトップ

トリプルトップとは同じ高さの山が3つ並んだチャートパターンです。

トリプルトップは売りのエントリーを示すチャートパターンです。

真ん中の山の安値を結んだラインがネックラインとなり、価格がネックラインを下回ると下降トレンドに入る可能性が高いと言われています。

 

トリプルボトム

トリプルボトムはトリプルトップの反対のチャートパターンで、同じような深さの谷が3つ並んだチャートパターンです。

真ん中の谷の高値を結んだラインがネックラインとなり、ネックラインを上抜けすると、その後は上昇トレンドに入る可能性が高いと言われています。

トリプルボトムは買いのエントリーを示す重要なチャートパターンですので、逆ヘッドショルダーとともに頭に入れておきましょう。

 

ダブルトップ

ダブルトップとは、同じ高さの山が2つ並んだチャートパターンです。

安値がネックラインとなり、ネックラインを下抜けすると下降トレンドに入ると言われています。

ただし、一度ネックラインを下抜けした後にネックラインを上抜けすると上昇トレンドになる可能性もあります。

一度ネックラインを下抜けした後に、再度ネックラインに触り、再び下落すると下降トレンドに入る可能性が高いので、慎重に見極めることが重要です。

 

ダブルボトム

ダブルボトムとは、同じ高さの谷が2つ並んだチャートパターンです。

高値がネックラインとなり、ネックラインを上抜けすると上昇トレンドに入ると言われています。

下降トレンドから上昇トレンドに入る重要なチャートパターンですので、買いのエントリーチャンスを逃さないようにしましょう。

 

継続が期待できるチャートパターン10選

チャートパターンの中には「トレンドが継続するもの」を示すものがいくつもあります。

以下のような基本的な継続を示すチャートパターンを頭に入れておきましょう。

 

  • シンメトリカル・三角保ち合い
  • アセンディング・三角保ち合い
  • ディセンディング・三角保ち合い
  • 上昇レクタングル
  • 下降レクタングル
  • 上昇フラッグ(ペナント)
  • 下降フラッグ(ペナント)
  • 上昇ウェッジ
  • 下降ウェッジ
  • カップ&ハンドル

 

継続が期待できる10のチャートパターンについて詳しく見ていきましょう。

 

シンメトリカル・三角保ち合い

シンシメトリカル・三角保ち合いとは、ウェッジ(もみ合い)が形成され、そのウェッジの幅が右に行くほど狭くなっていくチャートパターンです。

元々上昇トレンドであれば、三角を上抜けすれば上昇トレンドが再開して、そのまま上昇が継続する可能性が高いと言えます。一方、元々下降トレンドであれば、三角を下抜けすることによって下降トレンドが再開し、そのまま加工が継続する可能性が高くなります。

トレンドが継続するのか反転するのかを示す重要なチャートパターンです。

アセンディング・三角保ち合い

アセンディング・三角保ち合いとは、上昇トレンドの継続を示すチャートパターンです。

高値は水平ですが、安値が切り上がってき、水平だった高値を上抜けすると、トレンドが再開する傾向があります。

上昇トレンドがここで反転するのか、継続するのかの分岐点を判断するための重要なチャートパターンのため、理解しておきましょう。

 

ディセンディング・三角保ち合い

ディセンディング・三角保ち合いとは、下降トレンドの継続を示すチャートパターンです。

安値は水平ですが、高値が切り下がっていき、水平だった安値を下抜けすると、トレンドが再開し、下降トレンドになります。

こちらも下降が反転するのか継続するのかを示す重要な指標ですので、しっかりと頭に入れておきましょう。

 

上昇レクタングル

上昇レクタングルとは上昇トレンドの継続を示すチャートパターンです。

元々上昇トレンドだった時に、高値と安値が水平のウェッジとなり、その後、高値が水平線を上抜けするパターンです。

ここまで続いてきた上昇トレンドが一時的に休止になり、再度上昇を開始する際に現れるチャートパターンです。

上昇レクタングルも「上昇トレンドが継続するのか、反転するのか」を判断するための重要な指標となるので、こちらもしっかりと頭に入れておきましょう。

 

下降レクタングル

下降レクタングルとは上昇レクタングの逆のチャートパターンで、下降トレンドの継続を表すものです。

元々下降トレンドだった時に高値と安値が水平のウェッジとなり、その後、安値が水平線を下抜けするチャートパターンです。

これまで続いてきた下降トレンドが一時的に休止しても、このチャートパターンになると再度下降する可能性が高くなります。

下降レクタングルも下降トレンドが継続するかどうかを判断するための重要な指標ですので、しっかりと押さえておきましょう。

 

上昇フラッグ(ペナント)

上昇フラッグとは、上昇トレンドの継続を示すチャートパターンです。

高値を結んだラインと安値を結んだラインが平行のまま下落していき、高値が平行線を上抜けした後に上昇トレンドが再開する傾向があります。

平行線がフラッグのように見えるため「上昇フラッグ」と呼ばれます。

一時的にストップしていた上昇トレンドが再び上昇しますので、買いのエントリーサインです。

上昇トレンドが継続するかどうかを判断する重要なチャートパターンのため、頭に入れておきましょう。

 

下降フラッグ(ペナント)

下降フラッグとは、下降トレンドの継続を示すチャートパターンです。

こちらは上昇フラッグとは反対に、高値を結んだラインと安値を結んだラインが平行のまま上昇していき、安値が平行線を下抜けすると下降トレンドが再開します。

こちらも平行線がフラッグのように見えるため「下降フラッグ」と呼ばれます。

これまでの下降トレンドが一時的にストップし、再度下降するサインのため、下降フラッグは売りのエントリーサインです。

下降トレンドの継続を判断できるチャートパターンとして頭に入れておきましょう。

 

上昇ウェッジ

上昇ウェッジは上昇トレンドの継続を示すチャートパターンです。

元々の上昇トレンドが中断し、揉み合いになりウェッジを形成し、下落の方向に狭くなっていき、上抜けすると上昇ウェッジの完成です。

再度上昇トレンドに向かう可能性が高いので、買いのエントリーサインになります。

 

下降ウェッジ

下降ウェッジは下降トレンドの継続を示すチャートパターンです。

これまで継続してきた下降トレンドが中断して揉み合いになり形成したウェッジが、上昇の方向に狭くなっていき、下抜けすると下降ウェッジが完成します。

この後は、下降トレンドが再開する可能性が高いので、売りのエントリーサインとして使われるチャートパターンです。

上昇の方向になってはいるため「上昇に反転するのでは?」と期待しがちですが、再度下落する可能性が高いチャートパターンのため注意しましょう。

 

カップ&ハンドル

カップ&ハンドルはカップウィズハンドルとも呼ばれる上昇トレンドを示すチャートパターンです。

最初の高値の後、下落して再度上昇しカップを形成、その後下落して再度上昇しハンドルを形成すると、チャートパターンがカップとハンドルになることからカップ&ハンドルと言われています。カップの縁の部分を上抜けすると、上昇トレンドが再開する傾向にあります。

カップ&ハンドルも、上昇トレンドの継続を示す非常に有名なチャートパターンですので、しっかりと頭に入れておきましょう。

まとめ

FXはチャートパターンをいくつか紹介しましたが、これらのチャートパターンを覚えただけでは利益は出せません。

なぜなら、チャートにどんなチャートパターンが現れているのかを都度目視で把握することは簡単ではありません。

また、チャートパターンというのは、数多くあるトレードの中の要素の一つであり、これを覚えただけで利益が出るというものではないからです。

決して、チャートパターンを過信しないようにしてください。

(参考リンク)FXで優位性のある手法とは何か?勝ち組トレーダーの考え方。

 

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Tatsuya Tsukada
1988年、山梨県生まれ。株式会社JOE代表取締役。 僕は資産運用のプロです。メルマガの読者は1万5000人を越え、現在はトレードをする傍ら、複数の会社を経営しています。 2012年よりブログを開始。トレードスクールの運営を行い3000名を越える受講生がいます。また24fitnessサイボディの創業者として経営に携わっています。