FXのドローダウンに対する正しい考え方。ドローダウンを減らすには?

この記事では、FXにおけるドローダウンについての考え方をお伝えしていきます。

ドローダウンという言葉は、システムトレードの用語として用いられますが、どんなトレードスタイルであっても、ドローダウンに対する正しい理解が必要になります。

FXのドローダウンとは?

ドローダウンとは運用中の損益増減において「最高値をつけたところからの下落率や、下げ幅の金額をドローダウン」といいます。

つまり、資産が増えていく中での「一時的な資金の減少」を指します。

例えば、資金が最大で100万円まで増えたところから、20万円減少し80万円になった場合は「20%ドローダウンした」と表現することが一般的ですね。

また、最大ドローダウンという言葉は、資産運用の損益曲線の中で、ドローダウン額が最大になった幅を、最大ドローダウンと呼びます。

トレードを始めたばかりの初心者は、右肩上がりの曲線グラフをイメージして売買を開始しますが、実際は右肩上がりに資産が上昇していくことはありません。

連勝が続けば資金は右肩上がりで増えていきますが、当然負けることもあるので、ドローダウンを重ねながら、ジグザグ形状の資産増加を辿るのが一般的です。

FXのドローダウンの考え方

資産運用をする以上、ドローダウンはつきものではあるものの、資金の減少は、その後の運用に大きな影響を与えます。

なぜなら、運用を行っていれば、ドローダウンがあると頭では理解していても、実際に事実として受け止めるのは非常に難しいからです。

伝説的トレード集団であるタートルズはかつてこういっていました。

“年間30%のリターンを望むなら、30%のドローダウン期間を覚悟した方がいい”(タートル流投資の魔術より引用)

そして、一般的にもドローダウンの許容値は30%~40%と言われています。

あなたは、実際に30%~40%のドローダウンが発生した際に、ブレずにトレードを続けることができるでしょうか?

多くのトレーダーは、ドローダウンで心が折れてしまい、運用法を変えてしまいがちです。

しかし、一時的な確立のブレによる資金の減少期間であったのにもかかわらず、あれこれ運用方法を変えてしまえば、ドローダウンを抜けることが出来ずに、資金が減り続けることになってしまいます。

ドローダウンはいつ起きるか分からない

そして、ドローダウンが怖いのは、ドローダウンは「どのタイミングで、どれぐらいのレベルで発生するか分からない」ということです。

ドローダウンの規模は、短く浅い時もあれば、長く深いときもあります。

確率的に不運が偏る時期はまったく予想がつかないのです。

例えば、資産が増えた後の一時的なドローダウンは比較的許容しやすいですよね。

反対に、初めからドローダウンで資金が減少していくと、中々耐えるのが難しくなります。

100万円を元手に売買をして、200万円まで増えてから30%のドローダウンを食らうのと、100万円の資金を元でに売買を開始して、そのままいきなり30%のドローダウンを食らうのではダメージも違うと思います。

本当にドローダウンなのか見極めるには?

また、非常に難しいのが、ドローダウンが本当に一時的な現象であるのかどうかの見極めです。

個人的には、資産曲線のトップから40%以上減少するような事態になった場合は、ドローダウンではなく「運用のミスがあった」と考えた方が良いと考えています。

単なる一時的な確率の偏りで、資金が減少しているのか、そうでないのか見極めることはとても大切です。

運用方法にミスがあるのであれば、早期にミスを修正することが求められるからです。

ドローダウンを抑える方法

ドローダウンは避けることはできませんが、資金管理の方法によって、ドローダウンの幅を抑えることができます。

以下の方法を推奨する訳ではありませんが、一つの考え方として参考にしてください。

資金管理とドローダウンの関係

下の二つの有名な二つの資金管理法で売買をしたと仮定すると、ドローダウンの期間と幅は変化します。

異なる資金管理法
マーチンゲール法:トレードで負ける度にトレード数量を倍にする
逆マーチンゲール法:トレードで負ければポジションサイズを半分にする

例えば、マーチンゲール法のように、負けたトレードを取り戻そうとロットサイズを大きくする運用を行うと、得られる利益幅は大きくなるので、上手くいけばドローダウンから回復するまでの期間は短くなります。

一方で、ロットサイズが大きくなるので、振れ幅は大きくなりドローダウンに入った時の金額は大きくなります。

※実際にマーチンゲールで売買するとすぐに破産するので注意が必要です。

反対に、負ければ数量を減らす、逆マーチンゲールの資金管理を行った場合には、ドローダウンの金額は低くなります。

しかし、その反面、リカバリーするまでの期間は長くなるので、ドローダウンの期間は長くなる傾向にあります。

このように、資金管理の方法によって、ドローダウンの金額と幅は変化することになります。

トレードスタイルでドローダウンが変化

また、違った性質を持つトレード戦略を織り交ぜることによって、ドローダウンを抑えることができると言われています。

異なるロジックの売買を組み合わせるか、または、異なる時間軸のトレードを織り交ぜることによって、ドローダウンを抑えることができます。

ドローダウンについてのまとめ

ドローダウンはいつから起こるか分からないということ、そしてどれぐらいの規模であるかは想像がつかない、という点がポイントです。

単なるドローダウンなのか、運用上のミスで資金が減少しているのかを最大ドローダウンの幅で判断し、それ以外は、自分の運用方法を信じて売買を行っていく必要があるでしょう。

ドローダウンに振り回されずに、利益を積み上げていきましょう!

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ABOUT US
Tatsuya Tsukada
1988年、山梨県生まれ。株式会社JOE代表取締役。 僕は資産運用のプロです。メルマガの読者は1万5000人を越え、現在はトレードをする傍ら、複数の会社を経営しています。 2012年よりブログを開始。トレードスクールの運営を行い3000名を越える受講生がいます。また24fitnessサイボディの創業者として経営に携わっています。