「FXを始めてみたいけど、難しい気がする」「インターネットのサイトで見ても分からない」などFXを始める際には、勉強法で悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
しかしFXは簡単な知識を学んだ後に、リスクを抑えて取引を経験すれば分かるようになります。
そこでこの記事では、FXを勉強するための方法を8つのステップに分けて解説します。
目次
ステップ①目標を設定する
まずは目標を設定しましょう。
目標設定で重要なことは、「いつまでに」「いくら」利益を出したいのかという点です。
目標を設定すれば、FXの勉強もより実践的に理解できるようになります。
いつまでに
まずは「いつまでに」利益を出したいのかを決めましょう。
短期的に利益を狙うのか、長期的に利益を狙うのかによって、取引すべき通貨ペアやレバレッジが異なります。
通貨ペア |
レバレッジ |
|
短期で利益を狙う |
新興国通貨 |
高め |
長期で利益を狙う |
先進国通貨 |
低め |
短期的に利益を得たいのであれば、値動きが激しい新興国の通貨ペアが向いています。また、レバレッジを高くする方法もあります。
一方長期間かけて利益を出したいならば、先進国の通貨ペアや低めのレバレッジで取引すればより安定的に利益確保を狙えます。
いくら稼ぎたいのか
次に「いくら」稼ぎたいのかを決めましょう。
こちらも、通貨ペアやレバレッジに大きく影響します。
通貨ペア |
レバレッジ |
|
高額を稼ぎたい |
新興国通貨 |
高め |
少額の稼ぎで良い |
先進国通貨 |
低め |
新興国通貨に高いレバレッジで投資をする場合には、多くの利益を狙える反面、証拠金を瞬時に失ってしまうリスクがあります。
一方先進国通貨に低いレバレッジで投資をすれば、リスクと狙える利益の両方が小さくなります。
ステップ②FXが勉強できるサイトや本で勉強する
FXが勉強できるサイトや本に目を通してみる方法もおすすめです。
そこで本やサイトの選び方を解説します。
FXの勉強方法①本
基本的には、FXは本で勉強します。
本は出版社や著者の信用にもとづいて発行されているため、ある程度内容の信頼性が担保されています。
また無料で閲覧できるサイトよりも、有料の本の方が有意義な情報が掲載されているケースも多いです。
おすすめのFXの勉強本は以下の5つです。
著書名 |
特徴 |
一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った「FX」入門 改訂版 |
累計26万部発行のベストセラーで、最も読まれている解説本 |
イチからわかる!FXファンダメンタルズの読み方・使い方 |
103の指標をフルカラーで分かりやすく図解 |
ゼロから始める!マンガFX入門 |
初心者にも分かりやすくマンガで解説 |
世界一やさしいFXの教科書1年生 |
FXで勝てるようになるテクニックを分かりやすく紹介 |
7日でマスター FXがおもしろいくらいわかる本 |
アナリストがFXの基礎から勝てるようになるポイントまで分かりやすく解説 |
FXの勉強方法②サイトやアプリ
FXはサイトやアプリでも勉強できます。
サイトやアプリは無料で勉強できるものが多く、ちょっとした隙間時間にも勉強できるのがメリットです。
また本は時間の経過とともに情報が古くなるリスクがありますが、サイトやアプリは常に最新情報が掲載されているため鮮度の高い情報をリサーチできます。
ステップ③FXの基本用語を勉強する
FXの基本的な用語を理解することも重要です。
FXでは、最低限以下の基本用語は理解しておかなければなりません。
- 通貨ペア
- 証拠金
- ポジション
- レバレッジ
- スプレッド
- スワップポイント
- ロング・ショート
- pips・銭・ロット
以上の基本用語を分かりやすく解説します。
通貨ペア
通貨ペアとは、取引を行う2国間の通貨の組み合わせです。
円と米ドルで取引をする場合には、通貨ペアは米ドル/円(USD/JPY)となります。
FXでは、必ず取引する通貨ペアを選択しなければなりません。
証拠金
証拠金とは、取引の元手になるお金です。
取引の前には必ずFX会社の口座へ証拠金を入金し、証拠金×レバレッジで取引できる総額が決定します。
ポジション
ポジションとは、通貨ペアを「売り」または「買い」で注文して、決済をしていない状態を意味します。
例えば買い注文を入れて、決済前の状態は「買いポジションを持つ」と言います。
一般的にはポジションを持った状態から、狙った利益になったら決済を行い、利益を確定させるのです。
レバレッジ
レバレッジとは、証拠金の何倍ものお金で取引できる制度です。
例えば1万円の証拠金に対してレバレッジ10倍で取引する場合には、1万円の10倍である10万円分の取引が可能です。
日本のFX会社では、25倍までのレバレッジが認められています。
スプレッド
スプレッドとは売値と買値の差を指します。
例えば売値が130.898円、買値が130.900円のFX会社のスプレッドは0.2銭です。
スプレッドはFX会社にとっての実質的な手数料です。
スプレッドが広い業者は利益を出しにくいので、できる限りスプレッドが狭い業者と取引することもFXで勝つ重要なポイントと言えます。
スワップポイント
スワップポイントとは、通貨ペアにおける2国間の金利差です。
低金利の通貨で高金利の通貨を買うと金利差が大きくなるので、高いスワップポイントを得られます。
日本円は低金利通貨ですので、高金利通貨と組み合わせれば高額なスワップポイントの獲得も可能です。
スワップポイントは毎日入金になるので、値動きはあるものの、日本円で預金をするよりも非常に高い利回りで運用することもできます。
ロング・ショート
通貨ペアを買い持ちしていることを「ロング」、売り持ちしていることを「ショート」と言います。
買いポジションを持つことを「ロングポジションを持っている」と言うこともあります。
pips・銭・ロット
取引の単位を示す言葉です。それぞれ詳しく解説します。
pips |
値動きの最小単位 |
銭 |
日本円と他の通貨ペアで使われる値動きの最小単位 |
ロット |
取引の単位 FX会社によって1ロットがいくらかは異なり、1,000通貨単位で取引できるFX会社の1ロットは1,000通貨。 10,000通貨単位で取引するFX会社の1ロットは10,000通貨 |
ステップ④分析方法の基礎を勉強する
FXにおいて通貨ペアの値動きの分析方法の基礎も理解しておきましょう。
FXには主に以下の2つの基礎的な分析方法が存在します。
- テクニカル分析
- ファンダメンタルズ分析
それぞれの分析方法の特徴について詳しく見ていきましょう。
テクニカル分析
テクニカル分析とは、過去の値動きやチャートから将来の価格を予測する分析方法です。
テクニカル分析は以下の2つの種類に分かれます。
- トレンド系:値動きのトレンド、強さを分析する
- オシレーター系:買われすぎ、売られすぎを分析する
それぞれの分析手法を勉強しておけば、FXについて深く理解できるでしょう。
ファンダメンタルズ分析
ファンダメンタルズ分析とは、世界で起こったニュースなどをもとに値動きを分析する方法です。
最も有名なファンダメンタルズ分析が、アメリカの政策金利の発表です。アメリカが政策金利を引き上げれば円安ドル高になる傾向があります。
ファンダメンタルズ分析を行うには、常に世界中のニュースにアンテナを張っておく必要があります。
ステップ⑤デモトレードか少額で取引を始めてみる
デモトレードまたは少額で取引をしてみましょう。
デモトレードとは、本番と同じ環境で仮想の通貨を使って仮想の取引を体験するシステムです。
FXの実際の取引方法や画面やアプリの操作方法を学べます。
またFXは「自分のお金が何倍にも増えるかもしれない」「自分のお金を失ってしまうかもしれない」という精神状態をコントロールするスキルが重要です。
そのため、デモトレードだけでなく、実際に自分のお金を入金してトレードを体験してみる方法も有効と言えます。
ステップ⑥3つのトレード手法を身につける
FXのトレード方法には、主に以下の3つの手法があります。
- スキャルピング
- デイトレード
- スイングトレード
FXは同じトレード手法で続けることが非常に重要です。
3つの取引方法の違いや特徴を勉強しておけば、「自分にはこの方法が合っている」と理解できます。
FXの3つのトレード方法について詳しく解説します。
スキャルピング
スキャルピングとは、注文から決済までの時間が数分から数秒程度と、非常に短期間のトレードを繰り返して、小さな利益を積み重ねていく方法です。
常にチャートから目が離せないため、プロ向けの投資方法だと言えます。
なお、日本のFX会社はスキャルピングを禁止にしているところが多いので、FX初心者の方にはおすすめしません。
デイトレード
デイトレードとは、注文から決済までその日のうちに完結させる方法です。
スキャルピングよりは1回の取引の利益は大きくなり、時間を決めて取引することもできます。
勝っていても負けていてもその日のうちに取引を完結させられるので、ポジションを翌日に持ち越して損失が拡大するようなことはありません。
初心者の方にはおすすめのトレードスタイルです。
スイングトレード
スイングトレードとは、注文から決済までの時間が数日から数週間程度の中期保有のトレードスタイルです。
ゆとりを持って取引できるので、忙しい会社員の方や「FXを体験してみたい」初心者の方におすすめのスタイルです。
ただし、急な相場変動に対応できずに損失が大きくなるなどのリスクもあるので、余裕を持って取引しましょう。
ステップ⑦取引の実績やチャートを記録する
取引が終わったら、振り返りを行うことも重要です。
具体的には毎日どのくらいの利益が出たのか、またチャートを記録することも大切です。
このような作業を継続することによって、以下のような予測を立てられるようになります。
- 同じような指標発表が動いた時にはどのように動いたのか
- 同じようなチャートの動きが出た時には成功(失敗)した
- この有名人の予測は当たりやすい(外れることが多い)
FXは過去の経験値が非常に重要です。
せっかく蓄積した経験を無駄にしないために、可能な限り取引の実績やチャートなどを記録した取引日報をつけていきましょう。
ステップ⑧毎日情報収集を行う
毎日の情報収集も重要です。
各国の経済指標の発表や、中央銀行や政府の政策などは随時チェックするとともに、政情や災害など、あらゆる情報は為替に影響します。
また「このニュースは為替にどんな影響を与えるのか」と考える癖をつけることも大切です。
FX会社のアプリでは、関係性が高いニュースも随時配信しているので、情報キャッチのしやすさでFX業者を選択することも良いでしょう。
まとめ
FXは本やサイトなどで勉強できます。
基本的な用語や分析手法やトレードスタイルなどについて知識を得ることは、非常に重要です。
しかしそれ以上に重要なのは、「いかに経験値を身につけていくか」ということです。
毎日のトレードをしっかりと記録して、ニュースにアンテナを張っておき自分なりの必勝パターンを身につけましょう。
FXの勉強には時間がかかるので、まずは短期間で基礎的な知識を身につけ、その後は取引で経験を積んでいきましょう。