通貨の寿命。お金とは何か?

こんにちは、塚田です。今日は、通貨の寿命についてです。

通貨の価値とは?

日本で生まれ育ち普通に生活をしていると、円の持つ価値(通貨の価値)というものに疑問を抱くことはないのではないでしょうか?

我々が普段使っているお金は「法定通貨」と呼ばれ、国が発行する正式な通貨として流通しています。

正式に言えば法定通貨ではないのですが、それはさておき「通貨に何故価値があるのか?」という部分を理解している人は意外と少ないです。

「通貨の価値」というものは不変ではなく、戦争やインフレによって、価値が消滅する運命にあります。

歴史を遡っても一つの通貨の寿命は30年程度であり、法定通貨は遅かれ早かれ、寿命を迎えることになります。

いやいや、「ポンド(GBP)とか30年以上残っているじゃん!」と思うかもしれませんが、ポンドも発行当初の価値より大分薄まっており、半分死んでいると言っても間違いではありません。

なぜ、中央銀行が発行する「法定通貨」に価値があるのかというと、実際は価値があると信じ込まされているだけにすぎません。

皆が価値があると思っているから価値があるだけで、価値の裏付けになるものはありません。

信用の強さが、貨幣と物を好感する基準となっているので、皆が日本円をいらないと思えば、円の価値は無価値になっていきます。

余談ではありますが、法定通貨に本質的な価値が無いことがばれないように、金や銀などの貴金属の価格を上がらないようにコントロールしてきた歴史もあります。

中央銀行は国営ではない

なぜ、法定通貨が最終的に寿命を迎えるのかというと、中央銀行が無尽蔵に資金を供給できる仕組みそのものに問題があります。

そもそも、日銀やFRBなどは中央銀行であり、国の銀行なのですが、実態は完全な国営ではなく民営です。

FRBも民営であり、株主は明かされていませんが、一説にはロックフェラー系、ロスチャイルド系の金融財閥(GSやJPモルガン)などとされています。

つまり民営である中央銀行が、リミットもなく紙幣を刷りまくれるわけですから、当然通貨の価値は毀損します。

昔は、金本位制と呼ばれ、お金と金(GOLD)の価値が紐づいていました。

これはつまり、お金を持っていくと引き換えに金(GOLD)と交換してもらえるということなんですが、この裏付けにより、貨幣の価値は担保されていました。

金と連動しているので、保有している金以上の貨幣を発行することができないからですね。

しかし、1933年に世界恐慌が起こり、市場へ資金を供給する必要が出たことで、金本位制の停止でドルと金の交換を停止されました。

要は、金との連動を解除しなければ、これ以上通貨を発行できない状況だったので、解除してお金を刷りまくれるように変えたんですね。

元々破綻を前提に作られたシステムでもある訳ですが、市場が大きくなるのに対して、貨幣を供給すればするほど、貨幣の価値は薄まります。

よって、中央銀行が発行する法定通貨は、経済成長に伴って価値が毀損していく運命にあるのです。

ビットコインなどの暗号通貨はどうなの?

では、ビットコインには不変の価値があるのか?というと、これは難しい話で、本質的な価値は高くはありません。

なぜなら、ビットコインなどの暗号通貨は、実在しないデジタルな貨幣であり、ビットコインを保有しているからといって何かに変えてもらえる訳ではないからです。

なので、価値の裏付けはなく、価値があるのは「通貨として利用できる」という利便性によるものです。

価格が上昇しているから価値があると認識している人がいますが、それは間違いです。

法定通貨の価値が下落しているから、相対的にビットコインが買われているということです。(信用度が上がっている)

たまに、ビットコインは流通量が限られており、その希少性から価値があるという主張がありますが、価値の裏付けはありません。

ビットコインの発行上限は実は解除できる、という話もあったります。

→仮想通貨ビットコインの発行上限、「撤廃すべき」との声も 残り300万BTCで議論高まるか

ビットコインは決済として利用できる、あるいは、将来的に皆が利用する可能性が高いという信用で買われているのです。

ただ、紙のお金のように刷り放題ではないので、法定通貨(円やドルなど)と違って、水増しされることが無いのは一つの利点であり、現在の中央銀行システムを否定する仕組みでもあります。

便利かはさておき、紙のお金が機能しなくなった際に決済の代替え手段として選択される可能性があります。

金融緩和時に資金が流入するのは、紙のお金を擦りまくることによって、法定通貨の価値が毀損するからですね。

よって、ドル、円、ユーロなどの暴落時の退避先の一つして、ビットコインなどに資金が集中します。

もちろんそれだけではなく、投機的な側面もあるので、市場の熱狂具合もプレミアムとして乗ってきており、年々価値が分からなくなってきているのも事実です。

個人的には、いくらか持っておくのは良いと思いますが、実際に使うとなると、非常に不便さを感じるものでもあります。

ビットコインの問題は、盗まれやすく、保管しておく、セキュリティの要求水準が高い点もあげられます。

ウォレットを用意したり、結構面倒であるので、全ての人が使いこなすのは難しいです。

また、送金までタイムラグがあり、ビットコインキャッシュなどの方が何倍も速いということもありますし、加えてデジタル資産なので、太陽フレアの影響なども懸念されるところであります。

ということで今日は、通貨の価値とは何か?ということをお話ししましたが、こうしたことも踏まえて資産運用を考えてみるといいかもしれませんね。

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Tatsuya Tsukada
1988年、山梨県生まれ。株式会社JOE代表取締役。 僕は資産運用のプロです。メルマガの読者は1万5000人を越え、現在はトレードをする傍ら、複数の会社を経営しています。 2012年よりブログを開始。トレードスクールの運営を行い3000名を越える受講生がいます。また24fitnessサイボディの創業者として経営に携わっています。