こんにちは、塚田です。
今日は大変重要な「複利」の話をしたいと思います。
アインシュタインは複利のことを「人類最大の発明」「宇宙で最も偉大な力」と呼びました。
本当に言ったか定かではありませんが、こうした言葉の影響もあり、複利の効果は世界中で知れ渡っていると思います。
資産運用系の本を読めば、複利の効果について触れていますから、「複利で資産を増やそう!」と考えるのは自然な流れではないでしょうか?
複利は富める者が、さらに豊かになる
確かに複利の効果を使えば、資産が右肩上がりで爆発的に増えることは間違いではありません。
しかし、我々庶民がその影響を本当に受けることができるかどうかには疑問が残ります。
なぜならば、複利というのは、そもそも「富める者が、さらに豊かになる仕組み」であるからです。
保有している資産額に対して、利息効果が付き、お金がお金を産むわけですので、当然「お金がある方が有利」という訳です。
当たり前の話ですが、庶民が1,000万円を複利で運用するのと、富裕層が何千億円も複利で運用するのでは、全然利益が違いますよね。
実際、欧州の王族や、欧米のグローバルエリートは、何世代にもわたり、複利のメリットを享受しています。
何世代も数百億円規模の資産を複利で回しているので、何もしなくても、金利で増えていく訳ですので、それは大変なメリットがあると言えるでしょう。
しかし、我々庶民は、そこまで複利のメリットを享受できないのです。
本当に複利で運用する必要ある?
つまり、何が言いたいのかというと、複利で確かにお金は増えるけど「そんなにお金が無ければ、実は大したことは無い」ということ、複利の負の側面も伝えたいのです。
盲目的に「複利はすごい」と思い込んでしまっている人は、今一度考える必要があります。
例えば、100万円を年利5%で10年運用したとすると、10年後には約160万円に増加します。20年であれば約265万円になります。(複利計算機で計算)
これを見ると確かに凄いと感じてしまうのが、複利の魔力ではありますが、実際このような年利で毎年運用できる保証はありませんし、倍になったとしても、20年の歳月がかかっているということがあります。
20年って結構長いですよね?
複利運用で忘れがちなのは「時間経過」によって「自分が老いる」ということです。
確かにお金は増えていますが「20歳老いている」ということを決して忘れてはいけません。
そして、年齢を重ねてからの100万円と、若い時に使える100万円では、若い時に使える100万円の方が選択肢の幅が広いので、遥かに価値があります。
つまり、元本が小さい庶民が複利で運用をしたところで、たかが知れているということに加えて、時間経過とともに、歳をとり、本質的なお金の価値は減少していくということです。(額面上の金額はもちろん増えますが)
複利の信仰を辞める
この「複利」の行き過ぎた「信仰」を辞めることで、我々庶民は「今やるべきことは何か?」という最も重要な視点で物事を考えることができるようになります。
ぶっちゃけ、庶民が年利3%などで運用したとしても、たかがしれていますから、貯めこんでおくよりも他にお金を使った方がいいと思うのです。(10臆円ぐらいあるなら話は別ですが)
それよりも「今」に集中して、数年で爆発的な資産の増加、成長に投資をする方が、結果的に豊かになると僕は考えています。
例えば、自己学習にお金を使ったり、経験にお金を使った方が、自分のスキルや知識が増加して、本当の意味で複利の効果を得ることができるようになるでしょう。
確かに複利で資産が増えるのは良い事です。
しかし、行き過ぎた複利信奉を辞めれば、成長の機会はもっと広がるのではないでしょうか?
通説を疑って、より広い視点で考えてみてください。
今日はそんな「複利」の話でした。