こんにちは、塚田です。今回は新紙幣発行についてです。
新しい日本円の紙幣が7月3日から開始予定で、色々な噂も出てきていると思います。
今回新しく導入される新紙幣は、多くの企業を創設した渋沢栄一が1万円札に。
そして、津田塾大学の創設者である、津田梅子(日本初の女子留学生の一人)が5000円札。
破傷風の予防と治療、ペスト菌の発見などを行った北里柴三郎が新1,000円札に描かれます。
ちなみに、前回の新札切り替えは2004年に行われ、今回の新札発行は約20年ぶりです。
新札発行のメリットとは?
新札の発行ということで、初めに疑問に思うのは「新紙幣の発行に何の意味があるのか?」ということですね。
新紙幣のメリットの一つは「偽造防止のメリット」です。
新しい偽造防止技術によって、偽造が難しくなるということで、これは分かりやすいメリットですね。
そして、もう一つは、「新札発行による経済効果」があります。
新紙幣の交換によって、レジシステムなどの現金取り扱い機器の回収が必要になり、事業によっては非常に大きな出費になります。
一方で、支払いを迫られるということは経済効果を生みだします。今回の新紙幣の切り替えによる経済効果は1兆6,300億円程度と見積もられています。
そして、新札が発行された後も、今使っている旧札は使用できますし、旧札の使用期限は設けられていませんので、基本的にはずっと使えます。
新円発行には何か裏があるのか?
そして、次に心配されているのが「新札の切り替えが、新円の切り替えになる」という話です。
こうした噂の出どころは、1946年に行われた、新円の切り替え、預金封鎖という前例が元になっています。
第二次世界大戦後のインフレ進行を阻止するため、幣原喜重郎内閣は予告なしに新円への切り替えを発表し、預金封鎖を実施しました。
この歴史的事例が「新しい紙幣で新円になるのか?」という噂の背景にあります。
加えて、今回の新紙幣で1万円札となる、渋沢栄一は、預金封鎖の仕掛人とも言われている「渋沢敬三の孫」ということで、こうした噂が出ているんですね。
戦後の預金封鎖の経験から、一部の人々は新札発行に伴い再び預金封鎖が行われるのではないかと心配している訳です。
ただ、日本銀行のホームページには以下のように、新円の切り替えではないと明記されています。
このように公式で明記されていることをひっくり返すようなことは、円(JPY)の信認に関わる為、あり得ません。
新紙幣発行の本当の思惑とは?
タイミングが大統領選の後や、来年ということであれば、きな臭い話ではあるものの、7月の頭であれば、経済効果の促進やマイナンバーと銀行の紐づけを強化していくというのが政府の主の思惑になるのではないでしょうか?
もっとも、7月の新紙幣発行時に何も起きないというだけで、油断したところで旧紙幣の兌換制限や使用期限を設ける可能性が無い訳ではありません。
おそらく今回の新紙幣発行は、タンス預金を引き出させて「眠っていた紙幣をマイナンバーに紐づけさせる」のが主の目的と考えられます。
マイナンバーカードを強制することにより、口座にマイナンバー紐付け強制が進めば、今後預金封鎖や、徴税が容易になるという状態を政府は狙っています。
これは準備されている「中央銀行デジタル通貨(CBDC)」も同じです。
銀行口座にある預金を全て管理下に置ければ、国民をコントロールすることが容易になるからですね。
今回の新紙幣発行(7月3日)については、タイミング的に特に問題が起こることは考えにくいです。
しかしながら、重要なのは、過去に預金封鎖が行われているという事実で、今後も行われない保証は全くないということです。
金融危機があった場合に預けてある銀行預金はいつ紙切れになっても文句は言えないのです。
さしあたって心配はありませんが、広い視点で考えると、準備は必要だと考えています。